失敗しない!ギターの発送方法と梱包のポイント

ギターを売り買いする際、最も重要なことの一つが発送方法です。このブログでは、にギターを安全に発送するための梱包方法をご紹介します。

梱包材を揃える

まず、ギターを梱包するために必要な材料を揃えましょう。以下のものが必要です。
ギターケース(ハードケースが望ましい)
緩衝材(プチプチなど)
段ボール箱
テープ
紙や段ボールで作った隅パッド
送り状

 

ギターの準備


発送前にギターの弦を緩めておくことで、温度や気圧の変化による弦の張力やネックへの負担を軽減できます。また、ギターの部品が傷つかないように、ピックアップやノブ周りに緩衝材を巻き付けておくこともオススメです。

 

ギターケースへの収納


ギターケースにギターを入れる際、ブリッジやヘッド周りに余裕があるか確認しましょう。緩衝材で隙間を埋め、ギターがケース内で動かないように固定します。

 

段ボール箱の選択


ギターケースに合ったサイズの段ボール箱を用意しましょう。ケースがピッタリ収まるような箱が望ましいです。また、丈夫な段ボール箱を選ぶことで、発送中の衝撃からギターを守ることができます。

 

段ボール箱への梱包


ギターケースを段ボール箱に入れる前に、箱の底に緩衝材を敷き詰めます。次に、ケースを入れた後、隅パッドを使ってケースの隅を保護し、箱の側面にも緩衝材を詰めていきます。最後に、箱の上部にも緩衝材を敷き詰め、テープでしっかりと閉じてください。

ハードケースのみを使用する場合、ケースに直接衝撃が加わる可能性があります。そのため、ケースの外側に緩衝材(プチプチなど)を巻き付け、テープで固定しましょう。特に、ケースの角や持ち手周りに緩衝材を厚めにすることで、衝撃からギターを守ることができます。

 

送り状の記入と貼り付け


送り状に必要事項を記入し、段ボール箱の表面に貼り付けましょう。送り状は、はがれないようにしっかりとテープで固定してください。また、住所や電話番号などの個人情報が見える部分には、透明なテープを使用することをお勧めします。

発送の注意点


発送する際は、配送業者に楽器であることを伝え、取り扱いに注意を促しましょう。「楽器」や「取り扱い注意」などのステッカーを箱に貼ることで、配送業者に分かりやすく伝えることができます。また、保険に加入することを検討しても良いでしょう。

 

まとめ

楽器のフリマサービスでギターを安全に発送するためには、適切な梱包が重要です。ハードケースと段ボールを使用した梱包方法と、ハードケースのみを使用した梱包方法の両方を検討し、自分に適した方法を選択しましょう。いずれの方法でも、ギターの状態を保つために弦を緩め、適切なケースを用意し、緩衝材を使用して衝撃から守りましょう。

生活に寄り添うあのメロディ~シンボリックな意味を持った音楽

イントロダクション

 

皆さんは、夕方5時に流れる時報のメロディを聴くと何を感じるでしょうか。

夕日が沈んでくるオレンジ色の景色が浮かんだり、「そろそろ家に帰らなきゃな~」と帰宅を迫られる気持ちになりませんか?

今回のブログでは、日本で特定の状況やシーンにおいて使われる印象的な音楽をご紹介します。

ある場面やシチュエーションで繰り返し聴かれ、無意識に刷り込まれている音楽は、シンボリックな(象徴的な)意味を持った音楽と言えます。同じ状況下である特定の意味が連想されるため、様々なシーンで音楽が利用されています。

私たちの生活に溶け込む音楽の意味を自覚して聴いてみると、意外な面白さがあるかもしれません。

 

 

 

・閉店や終業のBGMとして使われる“別れのワルツ“

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商業施設や様々なお店で、営業の閉店時間近くになると流れる音楽と言えば、何の曲を思い浮かべますか。

 

答えは“別れのワルツ“という曲です。

 

この楽曲を聴くと、名残惜しさを演出する憂愁のムードが「早くお店を出なければ、、」と焦って買い物を済ませないといけない気持ちになりませんか?

 

・“蛍の光“と“別れのワルツ“との違い

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もしかしたら蛍の光だと思った方もいるのではないでしょうか。“別れのワルツ“と比べて、一聴すると似たメロディで違いが判りずらいかと思います。

実は、両楽曲ともにスコットランド民謡“オールド・ラング・サイン(Auld Lang Syne)“が元となっています。

 

蛍の光“は、1881年に誕生し、”オールド・ラング・サイン“に稲垣千頴による日本語の歌詞をつけた楽曲です。

日本海軍学校の卒業式や士官が離任する際に使われたことから、別れのイメージが定着し、全国の学校にて卒業ソングとして使われるようになったそうです。

 

一方、“別れのワルツ“のオリジナルは、1949年に日本で公開されたアメリカ映画『哀愁』の名シーンに使用するためオールド・ラング・サインをワルツ風にアレンジした楽曲です。映画の大ヒットを受け、日本人作曲家の古関裕而が採譜、編曲し、新たな邦題にて付けて発表したのが“別れのワルツ“です。

上記の映画にて、レストランの閉店時間になり、名残惜しくも分かれるシーンに使用され、原曲の”オールド・ラング・サイン“の歌詞も過ぎ去った友情が歌われています。また、“蛍の光“によって既に別れのイメージが浸透していたため、“別れのワルツ“のヴァージョンが退店を促すBGMとして使用されるようになったようです。

また、「蛍の光」は4分の4拍子、「別れのワルツ」は4分の3拍子なので、よくよく聞き比べると違いが変わるかもしれません。

 

・手品の披露に使われる楽曲 “ オリーブの首飾り“

 

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テレビやステージにて、手品が披露されるシーンにて、定番のBGMで流れる楽曲と言えば、イージーリスニング/ムード・ミュージックで知られるポール・モリーアの”オリーブの首飾り“です。

 

実は、この曲が手品界で広まったのは日本奇術協会名誉会長である松旭斎すみえさんのおかげだと言われています。元々はフランスのグループ、ビンボー・ジェットが制作した「El Bimbo」が原曲で、その後ポール・モーリアによってアレンジされ、「オリーブの首飾り」として生まれ変わりました。

 

松旭斎すみえさんがこのヒット曲を耳にし、自分のショーで使うことにしたことが、手品師たちの間で広がり、定番化するきっかけとなったのです。現在では、コメディやクラシックな手品パフォーマンスでおなじみのBGMとして親しまれています。

 

なお、手品界の著名人であるMr.マリック氏が愛用している楽曲は、アート・オブ・ノイズの「Legs」であるということも付け加えておきましょう。

 

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・運動会の徒競走で使われる“天国と地獄“

ジャック・オッフェンバック/天国と地獄

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ルロイ・アンダーソン/ラッパ(トランペット)吹きの休日

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ロッシーニ/歌劇「ウィリアム・テル」序曲

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運動会では、幼稚園から高校までいろいろな学校で、たくさんの競技が行われます。中でも、徒競走のような順位を競う競技で、リズミカルなクラシック音楽が良く流れます。その中でも、「天国と地獄」は有名ですね。

 

選曲としては、アップテンポの管弦楽曲オペレッタが人気で、聞くと自然に気分が上がり、闘志も湧いてくる感じがします。

 

クラシック音楽が運動会で使用される背景には、明治時代以降の近代化によって運動会が普及したことが関係しています。その頃から、運動会向けのクラシック音楽が収録されたレコードが全国の小学校で利用されるようになり、現在に至るまでその伝統が続いています。

 

ファミリーマートの入店音

 

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セブンイレブンやローソンといった多くのコンビニがある中で、ファミリーマートの入店メロディは印象に残るものですね。

 

このメロディの作曲家は、稲田康さんという方で、現在は指揮者として活躍されています。以前は、松下電器(現パナソニック)にて家電製品の音の調整業務に携わっており、その際にこのメロディをドアフォン用チャイムとして作曲したそうです。

 

それゆえ、ファミリーマートで使われている理由は、特別に作曲されたわけではなく、単にパナソニックの標準的なドアフォンが採用されたからだと言われています。

 

長い間、この曲にはタイトルがありませんでしたが、デイリーポータルZの取材により、作曲家にタイトルをつけていただくことになり、「メロディーチャイムNO.1 ニ長調 作品17『大盛況』」という名前が付けられたそうです。

 

参考:「ファミマ入店音」の正式なタイトルは「大盛況」に決まりました :: デイリーポータルZ

 

マクドナルド ポテトが揚がった時の音 “ティロリティロリ“

 

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マクドナルドといえば、ファストフード店の代表格で、店内でよく耳にするあの“ティロリティロリ”という音は、独特な魅力がありますね。

 

実は、「ティロリティロリ」は、マクドナルドでポテトを揚げる際のタイマーが設定されたアラート音なんです。この音はシンプルで親しみやすく、調理スタッフにとってもわかりやすい合図として機能しています。

 

この音を聞くと、なんだかポテトが食べたくなりますよね。

 

興味があれば、マクドナルドのyoutube公式チャンネルでティロリ音を公開しているので、ぜひチェックしてみてください。

 

また、マクドナルドの店内で流れるBGMに関しては、USENが時間帯ごとに作成した専用プレイリストが用意されているということです。

 

参照:

マクドナルド専用USEN番組 ミュージックバリュー | マクドナルド公式

「マクドナルドの店内BGM」のディープさに感動して“中の人”に直撃したら本当にスゴかった話 | Business Insider Japan

 

 

吉本新喜劇 “Someboby Stole My Gal“

 

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吉本興行が主催する大阪を代表するお笑い劇「吉本新喜劇」で、開幕時に流れる曲と言えば、“Somebody Stole My Gal”です。この曲は、通称<ほんわかパッパ>として知られています。

 

レオ・ウッドが1918年に作曲したこの曲は、日本語では「恋人を寝取られて」という失恋ソングですが、吉本新喜劇で使用されているバージョンは、ピー・ウィー・ハントが1954年頃にリリースしたアルバム『Swingin' Around』に収録の、明るく軽快にカバーされたバージョンです。この曲の特徴的な音色は、ワウワウミュートを装着したトランペットによるもので、<ホンワカパッパ ホンワカホンワカ…>とコミカルに表現されています。

 

「お笑い花月劇場」が朝日放送(ABC)で放送が始まった頃から、この曲は吉本新喜劇のオープニングテーマとして使用されています。石田健太郎さんという音楽に造詣が深いディレクターにより選曲され、脚本・演出を担当していた竹本浩三さんがこの曲を採用したそうです。(テレビ番組『5時に夢中』2020年5月13日放送追跡ベスト8より)

 

現在も毎日放送MBS)で放送されている吉本新喜劇では、引き続きこの“Somebody Stole My Gal”が流れています。

 

 

ニッポン放送 ラジオ番組『オールナイトニッポン』“Bittersweet Samba“ 

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アメリカの音楽デュオ、ハーブ・アルパート&ザ・ティファナ・ブラスが1965年に発表した“Bittersweet Samba“は、セカンド・アルバム『Whipped Cream & Other Delights』に収録されており、心地よいメロディとラテン風のリズムが特徴的なインストゥルメンタル曲です。

 

ニッポン放送にて、朝妻氏がラジオ番組『オールナイトニッポン』のテーマ曲を探すよう高崎一郎氏から指示され、最初に提案したマッコイズの”Come On Let's Go“はイメージに合わず、次に提案したハーブ・アルパート&ザ・ティファナ・ブラスの”あめんぼうとバラ“も受け入れられませんでした。しかし、同アルバムを一曲ずつ聴いていくうちに、“Bittersweet Samba“を見つけて高崎氏が即決したそうです。

 

現在まで何十年もの間テーマ曲として使われ続けてきたことで、「Bittersweet Samba」は『オールナイトニッポン』リスナーにとって番組の象徴的存在となっています。

 

参照:

“かけ間違え”ではなかった! 『オールナイトニッポン』のテーマ曲が『ビタースウィート・サンバ』に決まった真相が明らかに – ニッポン放送 NEWS ONLINE

 

 

・フジテレビ テレビ番組『F-1グランプリ』“Truth“

 

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フジテレビで放映されていた番組「F-1グランプリ」のテーマ曲として長年採用されていたのが、T-SQUAREによる“Truth“です。

 

“Truth“は、日本のフュージョン・グループT-SQUARE(以前はザ・スクェア)が1991年にリリースしたアルバム『IMPRESSIVE』に収録されています。

 

フュージョンは、1970年代から1980年代にかけて日本で流行していた音楽ジャンルで、FMラジオや深夜テレビ番組、トレンディードラマ、CMなど様々なメディアで取り上げられており、当時F-1の盛り上がりとともに放映されていた「F-1グランプリ」でも、レースの熱狂と疾走感を演出するにふさわしいこの曲が採用されたようです。

 

現在でも、モータースポーツのスタイリッシュでスピード感あふれる映像に合わせて使用されることが多いですが、80年代当時の流行の紹介やイメージを想起させるために採用されている場合もあるようです。

まとめ

 

ここまで、特定の状況やシーンにおいて使われる印象的な音楽をご紹介しました。

 

目的に応じて作成された機能的な電子音から、楽曲イメージに合わせて選曲されたBGMまで、様々なメロディが私たちの生活に根付いています。

 

これらのメロディに触れることで、思いがけない風景が頭に浮かんだり、感情が呼び起こされたり、時には特定の行動に導かれることがあります。

 

ぜひ身の回りにあるシンボリックな音楽に耳を傾けてみてください。意識的に耳を傾けてみることで、新しい感動や楽しみが発見できるかもしれませんよ。

ジェームス・ブラウン:2023年に生き続けるファンクの魂

アルバム『ソウルの革命』ジャケット写真

イントロダクション

「あんたの持っているレコード。そのどれにも俺の片鱗がある。ラップでも歌でも何でもすべて、俺の影響を受けている。」

映画『ジェームス・ブラウン ~最高の魂(ソウル)を持つ男』より

 

ゴッドファーザー・オブ・ソウル>ジェームス・ブラウン(以下JB)。ファンクを創造し、20世紀のポピュラー・ミュージックに最も影響を与えた人物の1人です。日本でもコマーシャルな存在として、往年の音楽ファンからサンプリングで知った若いヒップホップ世代まで、その名だけでも認知されているかもしれませんが、現行のリスナーにどれだけ彼の楽曲が知られているでしょうか。

本記事では、流行りの音楽は聴くがJBを知らない方やあまりJBの音楽に触れてこなかった方に向けて、2023年現在の楽曲にも通じるクロスオーバーな音楽性とバックグラウンドをご紹介したいと思います。

 

簡単な略歴

1933年、米国サウスカロライナ州バーンウェル生まれ。彼は10代の頃から音楽のキャリアをスタートさせ、1950年代には親友ボビー・バードとゴスペルグループ<フェイマス・フレイムス>の一員として活動。リード・ボーカルとしてJBが頭角を現し、キングレコードと契約。1956年に“Please Please“がヒットして以降、大所帯バンドをバックに披露するパフォーマンス<レビュースタイル>が人気を呼び、徐々にファンク・サウンドを確立。ファンクの創始者として音楽史に残る実績を遺しました。

 

映画で見るジェームス・ブラウンの軌跡

ジェームス・ブラウン ~最高の魂(ソウル)を持つ男』

簡単な略歴をまとめましたが、その波乱万丈な人生を知るに最適なのは、ミック・ジャガーがプロデューサーとして参加した2014年公開の伝記映画『ジェームス・ブラウン ~最高の魂(ソウル)を持つ男』ではないでしょうか。

eiga.com

www.youtube.com

 

映像は陰惨な幼少時代の前期、60年代~70年代初頭までのたたき上げの成功を描く中期、80年代以降の勢い陰る状況から再び這い上がる後期に分け、過去現在のシーンを行き来し、栄光と挫折、人生の光と影を描いています。

見どころはやはりJB演じるチャドウィック・ボーズマンの汗たぎるエネルギッシュなパフォーマンスで、JBのオリジナル音源を使用しつつ、シャッフルや股割りのダンス・ムーヴ、マント・ショー、ステージングの所作、ボディーランゲージなど、見事に演じ切っています。

また、ファンクの源を生み出したきっかけとなった幼少期を追体験するような表現や、第四の壁を超え、JB自らの偉大さを様々なシチュエーションで観客に語り掛ける演出にも注目です。

 

『ミスター・ダイナマイト:ファンクの帝王ジェームス・ブラウン

よりJBの詳しいバックグラウンドを知りたい方は、同じくミック・ジャガーがプロデュースしたドキュメンタリー『ミスター・ダイナマイト:ファンクの帝王ジェームス・ブラウン』もおすすめです。

uplink.co.jp

www.youtube.com

JB自身が残した発言の記録映像やバンド・メンバーなどの関係者、ライブ映像また彼に影響を受けたアーティストたちのインタビューを収めた貴重な映画です。

なぜJBの強烈な個性を獲得し、エンターテイナーとしての才能を開花させたのか。この映画からその答えが解るかもしれません。

ただし、2023年現在国内盤のDVDやブルーレイが生産終了、オンラインでの動画配信もされていない状況なので、今後の視聴できる機会があれば、ぜひ見ていただきたい作品です

レア・グルーヴとしてのジェームス・ブラウン

レア・グルーヴとは、あまり知られていないレアな音源から発掘され、DJ視点で新たな価値を見出された楽曲のことです。ソウル、ファンク、ロック、ラテンなどジャンルを跨ぎ、簡潔に言うと<グルーヴがあるか、つまりはノることができるか>という価値基準でレア・グルーヴとして選定されています。

JBの楽曲はレア・グルーヴという価値視点で既に評価されており、ガイド本として知られる「レア・グルーヴ A to Z」(RARE 33inc監修/リットーミュージック刊)では複数の作品がピックアップされています。

 

 

youtu.be

 

『In The Jungle Groove』

今までJBに触れてこなかった現行リスナーに推薦したい最初の1枚が、『In The Jungle Groove』('86)です。

69年から71年の録音で、編者クリフ・ホワイトによる選曲され、86年時点に編まれたレア・グルーヴ~ブレイク・ビーツ視点の編集アルバムです。

 

open.spotify.com

 

 

最も有名な定番ブレイク部分(ドラムスとJBの掛け声のループ)だけ抽出した“Funky Drummer (Bonus Beat Reprise)“他、有名ブレイクを含む長尺なファンク・ナンバーを収録。粘り強い反復となだらかな変化が、徐々に聴く者のテンションを猛り立たせていく硬骨な1枚です。

 

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最も多くサンプリングされたアーティスト、JB

最も多くサンプリングされたアーティストとして記録されており、2023年時点で8599回サンプリングされています。(「Whosampled」サイト調べ)

 

www.whosampled.com

 

ヒップホップ世代もサンプリング楽曲を通じて、脈々と受け継がれてきたJBの楽曲に知らず知らずに接しています。

ではなぜここまでサンプリング人気があるのでしょうか。

どの曲にも共通するヒントは、反応せずにはいられない確固たるリズムセクションの強度にあると思います。

先述の映画『ジェームス・ブラウン ~最高の魂(ソウル)を持つ男』にて、JBがバンドメンバーに檄を飛ばすシーンで「俺らは全員ドラムを叩いている」というセリフがあります。

JB独自の喉を絞り切るように放つシャウトと、ドラムス、ベース、ギター、キーボード、ホーンズなどバンド全ての演奏が作用して生まれ、一つに終結した魂のグルーヴが、現行のリスナーにも本能で共鳴させるのではないでしょうか。

 

JBで最もサンプリングされてきた楽曲が、先述の“Funky Drummer“で、定番のブレイク・ビーツとして様々なヒット曲で引用されています。

 

Public Enemy “Fight The Power“

www.whosampled.com

Dr. Dre feat. Snoop Dogg, Jewell and RC “Let Me Ride“

www.whosampled.com

 

 

現行アーティストへの影響元としてのジェームス・ブラウン

JBに影響を受けたアーティストは数多くいますが、ここでは現行の音楽シーンで活躍しているアーティストに絞ってご紹介します。

マーク・ロンソン

エイミー・ワインハウスやアデルなどをプロデュースし、<レトロ・ソウル>の流行を生み出した稀代のヒットメーカー=DJ/プロデューサーのマーク・ロンソン。2015年に発表されたアルバム『Uptown Funk』からのシングル“Feel Right“は、“Sex Machine“を彷彿とさせるJB色の強い1曲です。

 

・Mark Ronson feat. Mystikal “Feel Right“

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James Brown “Sex Machine“

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本曲でのラッパーのミスティカルによる特徴的なダミ声のシャウトはかなりのモノマネ具合。上記でも触れた、レア・グルーヴ~サンプリング視点で制作された、まんまJB印のファンク・チューンは、DJの観点が生かされたであろう疑似レア・グルーヴ的な1曲です。

 

ブルーノ・マーズ

そのマーク・ロンソンと共作した大ヒット曲“Uptown Funk“でもコラボレーションしたブルーノ・マーズもJBと最も類似性を感じる1人です。

 

・Mark Ronson feat. Bruno Mars “Uptown Funk“

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50年代から続く古き良きリズム&ブルース、ロックンロール、ソウル、ファンク、レゲエなどからの影響を大いに受け、現代のフォーマットに落とし込み、非常にキャッチーなメロディーを生み出す現代を代表するシンガー/ソングライターです。

彼の楽曲はどれもリメイクの枠を超え、様々なジャンルのスタイルを組みなおされ、よりポップに凝縮したリサイクル・ミュージックとも言えそうです。

 

・Bruno Mars & Anderson .Paak as Silk Sonic “Fly As Me (LIVE BET Soul Train Awards 2021)“

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リードボーカルとの掛け合いやMCをこなすサイドボーカルとホーン隊を含めたお抱えバンドを率いている点や、独特のステップやステージ上の所作など、パフォーマンスの所々にJBの影響が垣間見えます。

 

オーディション番組「X-Factor」に歌われた“Runaway Baby“のパフォーマンスで、JBにシャウトアウトし、さらに<ジェームス・ブラウン・シャッフル>とも呼ばれるステップを披露。そのエネルギッシュなステージングでJBへのリスペクトを表現しています。ブルーノ・マーズはまさに生粋のJBチルドレンと言えるでしょう。

実際、JBのライブ映像からインスパイアされていると公言しています。

ブルーノ・マーズ、ジェームス・ブラウンからインスパイア | リアルライブ

 

Bruno Mars “Runaway Baby (X-Factor UK)“

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James Brown “I Got The Feelin(Live at The North Sea Jazz Festival 1981)“

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まとめ

 

ここまで、現代まで生き続けるジェームズ・ブラウンの音楽性とその背景について、ご紹介しました。

人間味のあるキャッチーなキャラクターとしての側面はもちろん、ファンクを生み出した偉大なイノベーターとしてもぜひ注目してみてください。

2023年に聴くからこそ、現行の楽曲の中で、脈々と流れるグルーヴの連綿を感じ、その革新性に触れることが出来るはずです。

ここでご紹介した影響を与えた例はごく一部です。彼の作品を聴きながら、ぜひその音楽的遺産をディグしてみましょう!

新しい音楽と出会おう!音楽関連のおすすめサイト4選

イントロダクション

皆さんは、普段どのような方法で新しい未知の音楽を発掘していますか?

今回は日本であまり知られていない音楽関連のサイトやサービスをご紹介します。ジャンルや用途によって使い分けられるようになっているので、自分に合った音楽サイトがきっと見つかるはずです。

音楽を楽しむためには、ただ音源を聴くだけではなく、アーティスト情報やライブ情報なども欲しいところ。また既知の音楽もその背景や歴史を知るとまた違った楽しみ方も出来ます。今回ご紹介する音楽サイトは、そういった情報も充実しているため、音楽好きにはたまらないソースとなっています。

どの音楽サイトも、その特徴や使い方によって、私たちに新しい音楽の世界を広げてくれるものばかりです。ぜひ最後まで読んで、あなたにぴったりな音楽サイトを見つけてみてください!

Genius(ジーニアス)

genius.com

 

楽曲をさらに深堀りしたい方におすすめ!

 

Geniusは、膨大な楽曲情報を提供するオンラインプラットフォームです。音楽アーティストのプロフィールや楽曲の歌詞、解説、注釈などの情報を閲覧できます。

元々、前身の「Rap Genius」として、当初ラップのリリックやビートに関する情報を提供する場所に特化した、ヒップホップが主軸のサイトとして始まりました。

現在はジャンルを問わず、幅を広げ、楽曲のトリビアや生まれた歴史的背景、文化的意義などが詳細に解説されており、さらにユーザー自身で楽曲の注釈を追加することも可能で、運営による情報の検証や編集も適宜行なわれています。

アーティスト自身の解説記事や動画コンテンツも充実しているため、楽曲を深堀りしたい方におすすめのサイトです。

 

使い方

Geniusを使うには、まずウェブサイトまたはアプリにアクセスする必要があります。左上の検索バーにアーティスト名か曲のタイトルを入力しましょう。

ホーム画面


すると検索ワードを含んだアーティスト名、曲名などの検索結果が表示されます。

さらに該当のアーティストや楽曲を選択し、詳細ページへ移動してみてください。

検索結果

選択をしたアーティストや曲のページに移動すると、プロフィールや歌詞、解説、注釈、ビデオなどの情報が表示されます。

その曲が生まれた歴史やトリビアなどが説明文があり、歌詞にカーソルを合わせると、さらに歌詞の意味や文脈の注釈が出てきます。

 

例えば、Marvin Gaye「What's Going On」イントロの解説には、

“この曲は、家族の団欒を描いたかすかなサウンドバイトから始まる。これは、ベトナムから帰国した兵士が家族と再会する様子を表していると思われる。アルバム全体は、ベトナム帰還兵がアメリカに戻り、憎しみ、苦しみ、不正を目の当たりにする視点で語られている。”

とあります。

楽曲の背景や歌詞の意味を知ることで、聴き方の幅がぐんと広がりますね。

曲の詳細

 

Whosampled(フー・サンプルド)

www.whosampled.com

 

楽曲のサンプリング、引用元を知りたい方におすすめ!

Whosampledは、サンプリング(既存の音楽や音源を取り込んで、新しい音楽を制作する手法)された楽曲をオンライン上で検索することができるサイトです。例えば、ある楽曲がどのような楽曲へサンプリングされたのかを調べることができます。

サンプリング元の楽曲とサンプリング後の楽曲を並列で聴き比べができ、具体的な引用の部分がとても分かりやすい作りになっています。

またサンプリングだけでなくカバーされている楽曲も併せて検索できます。

 

今でも聴き継がれる古典や知る人ぞ知る隠れた名曲が、世代を超えてサンプリングという手法で影響を与えていることがあらためて再認識でき、サンプリングに興味のある方はもちろん、音楽の知見を広げたい方におすすめしたいサイトです。

サンプルパック(トラックメーカー向けの音素材や演奏フレーズを集めたパック)の情報も充実しているため、DTMで楽曲制作されている方も必見です。

使い方

右上の検索バーにアーティスト名か曲のタイトルを入力してみてください。

ホーム画面

すると検索ワードを含んだアーティスト名、曲名など検索結果が表示されます。

さらに該当のアーティストか曲を選択します。

検索結果

曲の一覧が表示されますので、曲を選択します。

アーティスト詳細画面、曲の一覧

 

各曲の下にはサンプリングをした、もしくはサンプリングがされた、またはカバーされた別曲と別アーティストが表示されてます。さらに気になった曲を選択してみましょう。

サンプリング曲一覧



選択した曲とその曲をサンプリングした曲(もしくはサンプリングされた曲)のyoutubeが並列で表示されます。タイムスタンプで、具体的にどの部分のどの箇所が分かるようになっています。

サンプリング前と後

こちらの記事でサンプリングについて解説していますので、ぜひ併せてご覧ください!

emptykun.hatenablog.jp

 

Album of The Year(アルバム・オブ・ザ・イヤー)

 

 

www.albumoftheyear.org

 

レビューサイトの年間ベストアルバムを知りたい方におすすめ!

Album of The Year(AOTY)は、年間を通してベストアルバムを選出するサイトです。レビューサイトの点数を取りまとめた平均点とユーザーが投票する形式で、最も評価の高いアルバムが選ばれます。また、アルバムのレビューやランキングも掲載されており、ジャンルを問わず常に新しい音楽を探している方におすすめです。

年代やジャンル、レビュー数などでソートして検索も出来るので、普段聴いているお気に入りのアルバムの評価と比べても面白いかもしれません。

使い方

ホーム画面を開いて、上部の<Best Album>を選んでみましょう。

ホーム画面

 

レビューサイトからの点数の平均が高い順に並んでいます。

さらにその中からリリースの年、年代、レビューサイト、ジャンル、レビュー数でソートが出来るようになっています。

Best Album 画面

 

作品を選ぶとレビュー平均点数と各サイトの点数が表示されます。

各ストリーミングサービスのリンクもあるので、そのまま試聴も可能です。

作品詳細画面

例として2022年リリースで10つのサイト以上で採点されたベストアルバムで検索をしたところ、1位は Black Country, New Road 「Ants From Up There」でした。

もし同点数のアルバムが2枚以上ある場合は、レビュー数の多さが優先されるようです。

検索例

Live Music Archive(ライブ・ミュージック・アーカイブ

 

archive.org

 

貴重なライブ音源を聴きたい方におすすめ!

Live Music Archiveは、アメリカのインターネットアーカイブが運営するライブ音源のデータベースサイトです。アメリカ国内で演奏されたライブ音源を無料で聴くことができます。

20万以上のライブ音源が登録されており、ジャンルや年代、国などの検索条件を指定することで、自分が聴きたい音源を簡単に探すことができます。

さらに、ライブ音源を無料でダウンロードすることも可能です。

60年代から近年のライブ音源までフォローされ、ここでしか聴けないローカルで希少なライブ音源が多数あり、ライブの臨場感を楽しみたい方におすすめです。

音楽史アーカイブとして保存する図書館のような資料的側面が強く、メジャーなアーティストの音源は限られていますが、それでも貴重な音源が多数あるので、ぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。

使い方

ホーム画面からアーティストを選択します。音源の年代やジャンル、言語などでソートが出来ます。

ホーム画面

 

気になる公演を選択してみましょう。ここでも音源の年代でソートが出来ます。

アーティスト詳細画面

 

曲を選択、再生ボタンを押すと聴くことが出来ます。

音源

 

 

まとめ

いかがだったでしょうか?今回は私がオススメする音楽サイトを紹介しました。

それぞれ独自の特徴があるので、音楽の好みや求める情報に合わせて使い分けることで、きっとあなたにもぴったりなサイトが見つかるはずです。

皆さんもぜひオススメの音楽サイトをチェックして、音楽ライフを充実させてみてください!

ロックから生まれたブレイクビーツとサンプリングの発明

 

 

1.イントロダクション

ブレイクビーツとサンプリングは、今や音楽制作の中で欠かせない要素となっています。しかし、その歴史や出会いについてはあまり知られていないかもしれません。

本記事では、ブレイクビーツとサンプリングの歴史について解説します。また、ブレイクビーツとサンプリングが現代に与える影響や具体的な楽曲についても触れていきます。音楽制作に携わる人はもちろん、音楽好きな方にも興味深い内容となっていますので、ぜひ最後までお付き合いください。

 

2.ブレイクビーツとは何か?

ブレイクビーツとは、「既存の曲から抜き出したリズムパターンやフレーズの一部分(ブレイク)を使用し、その部分だけを繰り返し聴かせるビート」、もしくは「そのブレイク部分を編集、再構築したビート」のことを言います。

しかし現在までにブレイクビーツの存在が認識され始め、楽曲の制作方法が多様化したことで、元よりこの言葉の意味が広義に解釈されており、「ブレイクを使用したDJプレイのスタイル」、「抜き出したブレイクを含んだ元のオリジナル楽曲」、または「ブレイクのドラムパターンをさらに分解し、サンプラーにて取り込まれた素材自体」などを言及する際にも使用されます。

 

使用例

ブレイクビーツの使用例としていくつか楽曲をご紹介します。

最も有名な定番ブレイクであるIncredible Bongo Band “Apache”は、ブレイクビーツの誕生から現在に至るまで、年代を問わず多数の楽曲で使用されています。

・オリジナルの楽曲

Incredible Bongo Band “Apache

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・使用された楽曲

Grandmaster Flash “The Adventures Of Grandmaster Flash On The Wheels Of Steel”

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Nas “Made You Look” 

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前者はシンプルなドラムパターン部分を使用し、後者はドラム以外のインストもそのまま使用しています。前者も後者も同じ楽曲を使用していますが、引用箇所も使用方法も違います。

この使用例はごく一部で、現在までに多くのブレイクが発掘されており、この偉大な発明は音楽制作における、まさにエポックメイキングな出来事でした。

ブレイクビーツの歴史

1970年代より、ニューヨークのブロンクス地区で、ブロック・パーティ(街角や公園にて開かれた屋外のDJパーティ)にて曲を流す際に、DJのクール・ハークが2台のターンテーブルと同じレコードを2枚使って、同じドラムブレイクをかけ続ける手法を生み出したことが由来とされています。そこにMCや合いの手を加えるスタイルや、スクラッチなどDJプレイに変化を加えるテクニックが生まれ、ヒップホップ・ミュージックの礎を築きました。

1970年代後半に入ると、ブレイクビーツを使ったレコードがリリースされるようになり、一般にも広く知られるようになり、また、1980年代に入ると、イギリスで興ったブレイクビーツを使ったダンスミュージック(ブレイクビート、ハウス、テクノなど)も、世界的に人気を博するようになりました。

最初期のラップ・レコードとして有名なのが、Chicの名曲”Good Times”を引用した(実際はプレイヤーによって弾き直された)Sugarhill Gangの”Rapper’s Delight”です。

 

 

Sugarhill Gang ”Rapper’s Delight”

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Chic ”Good Times”

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3.サンプリングとは何か?

サンプリングとは、「他の音源から音を取り出し、それを再利用する技術」のことを指します。

70年代末からシンセサイザーやドラム・マシンの普及により、エレクトロ・サウンドが流行。DJのアフリカ・バンバータは、往年のソウルやファンクの楽曲に加え、さらにロックやテクノなどネタとして導入しました。Kraftwerk “Trans Europa Express“をサンプリングし、ドラム・マシンのTR-808で作り上げた名曲”Planet Rock“が誕生。のち続くTR-808を使用したエレクトロ・サウンドのブームを生み出し、ヒップホップにおけるサンプリングによる楽曲制作の源流となりました。

現在は、既存の楽曲のみならず、ヴォーカルやフレーズはもちろん環境音などあらゆる音を素材として扱っており、サンプリングという方法は音楽制作において欠かせない技術の一つとなっています。

 

Afrika Bambaataa “Planet Rock“

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Kraftwerk “Trans Europa Express“

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4.ロックの楽曲から生まれたブレイクビーツ

多くのDJが我先に未知のブレイクを探すのに競い合ったことで、ネタ元が往年のファンクやソウルを問わず、ロックを含むあらゆるジャンルまで手が伸びていきました。

80年代半ばに、定番化したブレイクビーツを集めた『Ultimate Breaks & Beats』というオムニバス盤がリリースされ、各楽曲にアクセスしやすくなったことで、さらにブレイクビーツをサンプリングした楽曲がさらに増えていきました。

ここでは数多くのロックの楽曲より厳選された、人気のブレイクビーツをご紹介します。

 

The Monkees “Mary, Mary“

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使用楽曲:Run-DMC “Mary, Mary“

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1960年代後半に活躍したポップ・バンドであるThe Monkeesは、サンプリング元として様々な楽曲が引用されていますが、特に人気なのが“Mary, Mary“。

デフ・ジャム(1984年に設立されたヒップホップ・レーベル)の創始者であるリック・ルービンが手掛けた2MC1DJの伝説的グループ=ラン・DMC。本作ではスクラッチを多用し、タテ乗りでロッキッシュな曲調でリメイク。ブレイク・ビーツとロックを融合させ、人種やジャンルを超え幅広い人気を獲得しました。4rdアルバム「Tougher Than Leather」収録。

 

使用楽曲:De La Soul “Change In Speak“

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一方、ナードなキャラクターで人気のNY出身の3MC=デ・ラ・ソウルは、シンプルにドラム・パターンのみ引用。他楽曲のサンプリングとの自由奔放な組み合わせは、ブレイクビーツの楽しさとサンプリングの妙を味わえます。1stアルバム「 3 Feet High and Rising」収録。

 

Paul McCartney “Momma Miss America“

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使用楽曲:Beastie Boys - Johnny Ryall

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先述のデフ・ジャムと契約、パンクとラップを融合させサンプリングを多用した、独自のミクスチャー・サウンドで人気を博した3人組。プロデューサーのダスト・ブラザーズの手により、ピンク・フロイドダニー・ハサウェイポール・マッカートニー、どんなサンプルもひとまとめ。カラッとしながらどこか哀愁を帯びた仕上がりに。トラックに併せて、世知辛い現実をユーモアにラップするMCのセンスも光っています。2ndアルバム「Paul's Boutique」収録。

 

・The Steve Miller Band “Take The Money And Run“

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使用楽曲:N.W.A “Gangsta Gangsta

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いわずと知れたギャングスタ・ラップの雄による名盤に収録。本曲で使用されている十以上(!)のサンプリング・ソースの中でも、この古典的なドラム・ブレイクが印象的に使用されています。けたたましく鳴るサイレンに軽薄でファンキーなビート、物騒で下品なリリックが相まって、文句を言わせぬ強力な一曲に。

 

※「WhoSampled」で元ネタを探してみよう

「WhoSampled」というサイトはご存じでしょうか。楽曲で使用されている元ネタやサンプリングを検索できるデータベース・サイトです。

ジャンル問わず94万曲以上が登録され、楽曲を並列に、どの部分がどの箇所に使用されているかが一目でわかる仕様になっています。

気になる方はぜひ使ってみてはいかがでしょうか。

www.whosampled.com

まとめ

ブレイクビーツとサンプリングは、音楽の歴史の中で重要な役割を果たしてきました。ブレイクビーツは、リズムの断片を再利用することで新しい音楽を作り出すジャンルであり、サンプリングは、過去の音源を再利用して新しい音楽を作り出す技法です。これらは、現代の音楽制作に欠かせないものであり、過去の音楽が現代の音楽に影響を与えるサイクルを生み出しています。

ぜひ自身の楽曲制作やリスニング体験に生かしてみてはいかがでしょうか。

初心者がギターを始めるための6つのステップ

「ギターを始めたいけどってまず何から始めればいいのかな…」

 

はじめに

ギターは、年齢、性別問わず、多くの人々にとって人気のある楽器です。近年ではコロナ禍のステイホームで空いた期間でギターを始めた人々が増えています。

ただ、

「今からギターを始めてみたいけど、まずそもそも何から始めるべきか分からない…」

と思う方が多いのではないでしょうか。

この記事では、初心者がギターを始めるために必要な7つのステップについてご紹介します。

 

 

1. ギターを選ぶ

最初に、ギターの種類を選ぶ必要があります。主にアコースティック・ギターまたはエレクトリック・ギターのどちらかを選ぶことになります。

 

アコースティック・ギター

・アンプを使わずに演奏でき、どこでも弾くことができる

・ソロ演奏やアコースティック・ライブなどに適している
・フィンガーピッキングやストラミング(指の開閉のみで音を出す)に向いている
・音量やトーンを調整することができない

 

エレクトリック・ギター:

・音量やトーンを自由に調整できる

・形にバリエーションがある
・エフェクトペダルなどを使って多彩な音色を表現できる
・電源やアンプが必要で、場所に制限がある

どちらがよいかは個人の好みや使用目的によって異なりますし、初心者の方はどのようなギターが良いか迷うかと思います。まずは、楽器専門店にて詳しい店員さんから自身に合ったサイズや形状、材質、価格などのアドバイスを受けて購入することをおすすめします。またオンライン上でも様々なギターが販売しており、フリマ、オークションサイトでも多数出品されていますので、購入前に検討してみてはいかがでしょうか。

2. ギターのチューニング

ギターを選んだら、正しい音で演奏するためにチューニングが必要です。。ギターのチューニングとは、弦の音程を調整して、正しい音を出すことを指します。

ギターは、通常6つの弦から構成されており、それぞれの弦には特定の音程が割り当てられていますので、正しく調整してください。

チューニングの方法はいくつかありますが、まずはチューナーという機器を使った方法で行いましょう。チューナーは、ギターの弦の振動を感知して、正しい音程を表示する機器です。電子チューナーは、クリップ式と接続式があり、またオンラインで使えるチューニングアプリもありますので、ぜひ探してみてください。

 

3. 基本的なコードを学ぶ

ギターの弾き方には様々ありますが、ここでは基本的な弾き方であるストロークアルペジオを紹介します。

 

ストロークは、指やピックを使って複数の弦を同時に上下に弾く奏法で、

アルペジオは一弦ずつ連続して鳴らす奏法を意味します。

 

コードは、複数の弦を同時に押さえて音を出す方法です。初心者の場合は、基本的なコードを学ぶことから始めましょう。

基本的なコードには、C、G、D、A、E、Fなどがあります。これらのコードは、多くの曲で使用される基本的な和音であり、これらをマスターすることで多くの曲を演奏することができます。

コードを学ぶためには、ギターの指板にあるフレットの場所を覚える必要があります。コードを押さえるためには、指の力や指の位置、指の間隔などが重要です。最初は、コードチャートを参照して、正しい指の位置を確認しながらコードを練習することがおすすめです。

 

4. リズムを学ぶ


リズムは、音楽の中で最も重要な要素の1つです。ギターを弾く際には、正確なリズムで演奏することが必要です。リズムを学ぶためには、メトロノームを使って練習することがおすすめです。メトロノームは、一定のテンポでクリック音を出す機器であり、正確なリズムで演奏するための練習に役立ちます。

リズムを学ぶには、単純なストロークパターンから始めることがおすすめです。最初は、1つのコードに対して、4分の4拍子でストロークを行い、次に2つのコードを交互に演奏するなど、徐々にリズムを複雑化していくことができます。

 

5. 練習する

ギターを上手く演奏するためには、練習が欠かせません。継続的な練習が必要です。2、3日最初は練習自体がなれずに難しいと感じるかもしれませんが、効果的な練習方法で行い、集中して自分を律し、上達のためにできる限り毎日練習しましょう。

最初は、基本的なコードやテクニックを練習することから始めてみましょう。次に、自分のレベルに合わせて、難易度の高い曲を練習してみてください。

練習の際には、ギターの姿勢にも注意する必要があります。正しい姿勢でギターを演奏することで、疲れにくく、正確な演奏ができるようになります。ギターを演奏する際には、背筋を伸ばし、肩を下げ、腕をしっかり保ち、ギターを身体にしっかりと固定しましょう。また、右手の指の位置や動きにも注意して、正確なストロークができるようにしましょう。

 

6. 他のギタリストから演奏を見て学ぶ

ギターを始めたばかりの人は、ぜひ動画で他のギタリストのプレイを見て学んでください。

「憧れのギタリストのようになりたい」

や「好きな曲を上手く演奏したい」

など、目標を設定することで、自身のモチベーションに繋がりますし、技術向上に役立つかもしれません。

またギタリストの友達や、ネット上で情報を共有しているコミュニティに参加することもおすすめです。

 

7. 音楽理論を学ぶ


ギターを演奏する上で、音楽理論を学ぶことも重要です。音楽理論を学ぶことで、曲の構成やコード進行、スケールなどを理解することができます。また、音楽理論を学ぶことで、自分で曲を作ることもできるようになります。

 

まとめ

ギターを始めるためには、まずはギターを手に入れ、徐々にコードやリズム、練習方法など基本的な演奏方法を学び、定期的に練習を行うことが定石です。また、先輩ギタリストから学ぶことや音楽理論を学ぶことも重要です。

初めは難しく感じるかもしれませんが、練習を続けることで、徐々に上達していくことができます。楽器を演奏することは、自分自身や周りの人たちにとっても、とても素晴らしい経験となるでしょう。

【アニメ】5分でわかる!話題の「ぼっち・ざ・ろっく」の魅力とは!?

 

「最近流行ってるけど、『ぼっち・ざ・ろっく!』って何だろう⁉」

 

ガールズロックを主題とした大ヒットアニメ「ぼっち・ざ・ろっく」はご存知でしょうか。

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月刊雑誌「まんがタイムきららMAX」にて連載中の<はまじあき>さんによる同名漫画を原作とし、2022年10月よりTV放送され、現在各種ストリーミングサービスにて配信中の本作。

放送開始直後より注目を集め、劇中内のバンド<結束バンド>名義でリリースされたCDも<Billboard Japan>の週刊総合アルバム・チャートにて首位を獲得と、

話題沸騰中の「ぼっち・ざ・ろっく」について、その内容と魅力を解説します!

 

目次

 

 

①魅力的なストーリー

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陰キャな女子高校生<後藤ひとり>は人見知りな性格が災いし、未だ友達を一人も作れずにいた。「バンドを組んでみたい…」そう思えど、自部屋に引きこもって一人ギターを弾いては、その演奏動画をネットに投稿し、陰鬱な日々を送っていた。

ある日、公園にて一人たそがれていたところを突然、<伊地知虹夏>という女の子から声をかけられた。

「お願い!今日だけあたしのバンドでサポートギターしてくれないかな!」

この日を境に孤独だった後藤ひとりの人生が一歩ずつ進み始めたのだった…

主人公である<後藤ひとり>を中心に、<伊地知虹夏>、<山田リョウ>、<喜多郁代>の女子高生4人が、ひょんな事から結成した<結束バンド>。

彼女らのほのぼのとした日常をコミカルに描きつつ、バンド活動の苦悩や各キャラクターの葛藤を加えた青春群像劇となっています。

 

②個性豊かなキャラクターとコミカルな演出

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作中〈ぼっちちゃん〉と呼ばれる陰キャなギター担当の後藤ひとりを始め、皆のまとめ役であるドラム担当の伊地知虹夏、クールで変人なベース担当の山田リョウ、明朗快活で陽キャなギターボーカル担当の喜多郁代など、各話で個性的なキャラクターが魅力的に描かれています。

またほのぼのとした日常パートに差し込まれる漫画原作のテイストを再現したギャグ的演出も注目です。

 

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演奏パートは2次元のアニメ表現にリアルな演奏時のムーブを再現しており、実際バンド活動をしている方も唸ること間違いなし!

③<結束バンド>の楽曲作曲陣が豪華!

樋口愛、谷口鮪 (KANA-BOON)、中嶋イッキュウ(tricot/ジェニーハイ)、北澤ゆうほthe peggies)など、OP、ED曲や劇内で演奏される楽曲は、邦ロックを代表する人気アーティストらによる書下ろし!

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本作はASIAN KUNG-FU GENERATIONを元ネタとして、各キャラクターの名前を実際のバンドメンバーの名前をもじって命名しており、

また各話のタイトルを楽曲名にしたり、さらには最終話のEDでは結束バンドによるASIAN KUNG-FU GENERATIONのカバーを披露しています。

 

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まとめ

 

魅力的なストーリーと演出、個性的なキャラクター、さらにアニソンと融合した素晴らしいJロックの楽曲を堪能できる本作。

アニメの枠を超え、大きな反響を呼んでいる今、ぜひ観てみてください!